第35回 知識ベースシステム研究会 特集「データベースからの知識発見」

パネル討論「KDD:どこまできたか?どこへいくか?」



パネリスト:
元田 浩 (大阪大学産業科学研究所)
津本 周作(東京医科歯科大学)
折原 良平(東芝研究開発センター)
沼尾 雅之(日本IBM東京基礎研究所)

司会: 
寺野 隆雄(筑波大学)

データベースからの知識発見(Knowledge Discovery from Database),あるいは,
データ発掘(Data Mining)の考え方に対する興味が急速に広まっている。この背景
には,大量かつ多様な種類のデータの蓄積が進み,それを有効に活用することが求め
られているという実際的な要請,データベース,機械学習,統計などの理論を統合
しようという理論的な要請,さらには,成熟しつつある人工知能やデータベースの
技術をソフトウェア化して大規模問題に適用しようという技術的な要請の3つが
考えられる。

AAAI/IJCAIのワークショップの1つとして開始されたKDDの国際的な研究集会も 今年のKDD96で2回目をむかえ、参加者が急増している。この傾向そのものは 人工知能の手法が技術として成熟してきたことを示すという意味では望ましいが, 一方では,今の状況はかつてのES, AI toolのブームに似ており,実際のところ何が どこまで可能になったかが明確でない点も多い。

本パネル討論では、KDDのホットなテーマとして現在何が話題になっているか、 またKDDのアプローチは現実問題の解決に有効であるかどうかを議論することを 目的としている。パネリストには,大学/企業からKDD/DMの理論と実践に詳しい 方々を集め,理論/技術/応用の現状と問題点,さらには,今後の動向について 討論する。